ぐるりさんぽ　ワイナリー編

甲州市には個性豊かな45のワイナリーがあります（※2022年現在）。ぶどう畑がつくる美しい景観の中に点在するワイナリーはそれぞれ魅力的な個性あり、訪れる人をワインの世界に誘います。甲州市のワイナリーをめぐり自分に寄り添ってくれるワインを見つけてみませんか。

歴史の始まりは明治時代 ワイン発祥の地

甲州市勝沼は、明治10年（1877）に日本で最初の民間ワイン醸造所である「大日本山梨葡萄酒会社」が設立された日本のワイン発祥の地です。本格的なワインづくりを学ぶためにフランスに派遣された2人の青年は使命感とともに帰国しワイン醸造に情熱を注ぎました。こうして日本のワインの歴史は始まったのです。現在は日本ワインを代表する存在となった「甲州ワイン」も、明治から令和へと長い歴史の中で積み重ねてきた醸造家たちの知恵と技術と情熱の賜物です。どこまでも広がるぶどう畑を見渡しながら、ワイン発祥の地の歴史を感じてみませんか。

ワインの歴史を学ぶ 宮光園

宮光園は宮崎光太郎が創業した宮崎葡萄酒醸造所と観光葡萄園の総称です。明治10年（1877）に設立された日本で最初の民間ワイン醸造所「大日本山梨葡萄酒会社」が明治19年（1866）に解散した後に、醸造器具を引き継ぎ操業を開始しました。現在は日本の本格的なワイン醸造のルーツなどを学べる資料館となっていて、貴重な写真などの資料や当時のワインラベルなどが展示されています。

絶景とワインが待つ ぶどうの丘

ぶどうの丘は、甲州市のシンボル的存在として親しまれています。ワインカーヴ、レストラン、バーベキュー施設、温泉、宿泊施設などが揃い、日帰りでも泊まりでも楽しむことができます。南アルプスや甲府盆地を一望できる高台にあり、春には桃の花、夏から秋はぶどう畑が美しい景観をみせてくれる素晴らしいロケーションです。その中にあるワインカーヴでは約180種類のワインを専用のタートヴァンを使って試飲でき（有料）、ソムリエ気分でお気に入りのワインを見つけることができます。

醸造家の想いにふれる 多彩なワイナリー

同じ品種のぶどうでも醸造家に寄って全く異なるワインが生まれます。さらに同じ醸造家でも、ぶどうが育った畑や、ぶどうの育ち方ひとつでもワインの味は変化するといわれています。甲州市には歴史あるワイナリーから、新しいワイナリーまで、それぞれ熱い想いを持つ優れた醸造家たちがワインづくりに真摯に向き合っています。数あるワインの中から、ラベルが好き、ワインの色が美しい、今日の気分はこれかな？と、自分の感覚を頼りにワインを選んだり、ワイナリーの方と直接お話をしながら選ぶのもワイナリーならではの楽しみです。

素敵なマリアージュ ワイナリー併設のレストラン

日本屈指のワイナリーが揃う甲州市には、ワイナリー直営のレストランがあり、美酒と美食のマリアージュを楽しむことができます。産地の風景を眺めながら、この地でつくられたワインと、この地で育まれた食材をふんだんに使った料理を味わう贅沢な時間。それはワイナリーならではの楽しみです。ワイナリーの個性を五感で感じられるレストランを訪れ、奥深いワインの魅力を堪能してみませんか。​